dimanche 16 mars 2014

月の光

今日は一日晴れたので満月が煌々と輝いています。
都会で毎日せかせか生活していると、いつの間にか夜空を見上げて
月を眺める心のゆとりを忘れているのに気がつきます。
小さい頃は南側に広く開いた縁側で祖父母とお月見をしたり、
庭の月見草が月灯りの下、まるで燈がぽーっと灯ったように
あちこちに咲いているのを眺めたりしたものでした。
私の好きな画家の一人にシャガールがいますが、月の照る夜空を
モチーフにした絵をたくさん描いています。

Marc Chagall (1887-1985) bouquet de violettes

青は寒色ですが、シャガールの青は透明感があり絵の中に暖かさを
感じます。
青年時代ロシアから出てきてパリで人生の前半を過ごした後、アメリカへの
亡命を経て晩年は南フランスに永住します。 この絵はその晩年の頃の絵です。
背景には南フランスに多く点在する鷹巣村が描かれています。
ニースに行ったらぜひシャガール美術館とマティスの美術館を訪れてくださいね。
フランスにいた時は頻繁にプロバンスやコートダジュールに降りて行きました。
パリと並んで私の心の中の故郷となっています。
もう一枚月夜の絵をどうぞ。

violoniste blue

こちらはシャガールがアメリカからフランスに戻った頃の絵です。
故郷のロシアを回想しながら描いたのでしょうか。
月を眺めながらゆったりバイオリンやピアノの曲を聴くなんてのも
いいですね。 私も時々弾くドビュッシーの「月の光」を
共有したく思います。

Debussy Claire de lune

では、ボン・ニュイ! 満月の下で良い夢をみましょう・・・