mardi 9 décembre 2014

フランスの画家とバラ

すっかり寒くなって、庭のバラはいくつか蕾がついてますが、一度に咲かず
ひとつづつ、かなりスローダウンしたペースで花開いてます。
以外にもスヴニール・ドゥ・ラマルメゾンがたくさん蕾をつけています。
ころころしてますが、なんだかまだ開く気なしって感じです。
ジョセフィーヌ様は冬はこの方(の親戚)を温室にお入れなさってたのでしょうか?
よくわからんから、夜だけ家の中に入れてあげます。
そういうことができるのが鉢植えのいいところですね。 
こいつは何となく梅雨などのダメージを受けやすそうな気がするので、
地植えにしないで、このまま鉢植えで大きくしようと思います。
で、冬の間は(5月に咲きだすので4月まで)バラそのものより、バラ周辺の
ことを話題にします。 
フランス絵画史上でバラを描いた画家は沢山います。
今日は代表的な画家を3人ほど上げてみます(まだまだいますが)。

Pierre-Joseph Redouté(1759-1840)

ジョセフィーヌのもと、マルメゾン城で植物図譜として
バラをはじめ植物の精密画を描いた画家。
芸術として鑑賞するにもとても美しい絵です。
そのバラの絵をいくつか見ていると、まさに今日オールドローズと呼ばれている
花の形です。 まん中が八重咲きというか、ロゼットの花型になっています。

Henri Fantin-Latour(1836-1904)

同じラトゥールでも、と言うのは粗っぽいですが、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール
に比べると、美術史上においては、あまり目立たない存在と言えます。
モネやルノワール、ドガが活躍していた時代にしては、人物の肖像画などは、
かなり保守的な写実の絵です。 しかし、バラなどをモチーフとした静物画
になると、一気に見る人をぐっと魅了する小宇宙がキャンバスの中に広がって
います。
バラを見ると、オールドローズのソフトな色合い、花型がわかります。
でも、ハイブリッドティーのラフランスが作出されたのが1867年なので
ルドゥテの時代に比べると、もうちょっとラフランスよりの花型という
感じがします。 そして・・・

Pierre Auguste Renoir(1841-1919)

年齢的にはほとんどファンタン・ラトゥールと同世代と言えます。
でも、ファンタン・ラトゥールが古典的なのに対し、ルノワールは印象派絵画の
寵児と言った感じです。 
人物画自体に華やかなバラの雰囲気が漂ってますね。


ルノワールというと、優雅な少女や女性達の絵、後半は豊満な裸婦の絵の
イメージがありますが、多作な画家で、バラの絵も沢山描いています。
上の絵は、既にオールドローズと言うより、ハイブリッドティーを想わせる
花型ですね。 この大らかなたっぷりとしたヴォリューム感、暖か~い色合い。
見ていると、寒い冬は温かな気分になります。
やっぱり、庭で咲くハイブリッドティー好きです! レトロ感に惹かれます。
バラと対峙していると、時空を超えた世界に浸っているようで、いいな・・・