jeudi 28 mai 2015

ウィリアム・モリスと同時代のガーデンデザイナー

今年の5月は自分の人生上経験した中で最も暑かった。
これも地球温暖化によるものであろう。
今後、バラさん達も暑さに弱いやつは自然淘汰の法則に従う運命にある。
私のような高温多湿でぐったりする高山植物系女子(?)も早晩、淘汰される
かもしれない。
今年の5月のバラの咲き方はちょっと大変だった。
わぁ~っと一気に咲いて、暑さで乾燥した後、散って行った。
掃除機ほしいっ! 何の? 
花がらと散った花弁を一斉にスポスポ吸い取ってくれる屋外用園芸掃除機が・・・

沢山咲いてくれたバラさんの1つはガートルード・ジェキル。
この方は、アーツ&クラフツ運動の時代、イギリスの庭園史において
新しい造園アイデアを提唱し、発展につとめたガーデンデザイナーなんですね。

Gertrude Jekyll
初めは、こんな感じで開きだし・・・


こんな感じで咲きほころびます。
他のイングリッシュローズとは花の形が少し違いますね。
真横から見ると、お椀を伏せたような形。
後ろにピンをつけたら、襟周りやお帽子につけるコサージュのようです。


明るい輝くピンク色でフェンスを埋めてくれます。
成長力旺盛で、他より、伸び方が速く、つるバラのようです。
香りもいいですね。
足元から全体に花をつけてくれ、一斉に咲いている様子は華やかです。


結構、ガートルードのような、パキッとした色合い好きなんです。
パキッと、とは、自分の中で、すっきりした、彩度高め、澄んで、
発色のよい色合いを意味しています。
もやもや~っとした色より好きで、すかっとした色合いのバラが多い
モンプティジャルダンからの報告でした・・・

mercredi 20 mai 2015

ローズライフ、またはla vie en rose

先週、日本ローズライフコーティネーター協会を主宰される元木はるみ先生
のお宅に出没させていただきました。^^ 
アフタヌーンティータイムのローズガーデンパーティでした。
初めて参加させていただくのでドキドキワクワク。
外からゲートをくぐって御庭に入ると・・・
そこは桃源郷か、はたまた秘密の花園に迷い込んでしまったような
錯覚を起こしました。
辺りは一面淡~いトーンで優しい色合いのバラ、バラ、バラ・・・
profusion de roses!


そこで何故か、むか~し、新雪スキーでパウダースノーに肩まで使って滑ったこと
を思いだしました。
そう、その雪がバラの花に変わったような感覚を受けました。
歳月をかけて育てられたバラが降って来るように咲いています。


バラで覆われて見えませんが、この奥にある掃きだし窓から見るバラの景色も
とても素敵なんです。
フランソワジュランビルが緑のガーランドとなって窓の上を縁取っていました。
バラって一本一本離れて高さがでているより、こうして集まって高さが出ていると
満開になった時見事ですね。
そして、素晴らしいバラを鑑賞した後は、アフタヌーンティーパーティです。


とても可愛いワンちゃんが迎えてくれました。
しっぽを振っている姿があまりにも可愛すぎて気絶しそうになりました。
(ややオーバーか)


「ここは僕の定席。みんな早くお菓子を食べて僕にもちょうだいよ。」
と言っているようです。


イギリスの優雅なティータイムを満喫できるテーブルです。
サンドイッチ、クロテッドクリームとバラのジャムがのったスコーン、
ピンク色はバラの花弁入りシフォンケーキ、ブルーベリープディング、
レモンカードがかけられたヴィクトリアンケーキ、すべて元木先生の手作り。
お店では買えないホームメイドの素晴らしいお味でした。
お紅茶もイギリスのとても美味しいものを3種類楽しみました。
いらっしゃっていた方は皆さんもちろんバラが大好きで、バラの話も
つきませんでした。
大好きなバラを眺めて、大好きなスイーツをいただいて・・・
バラ女子にとって本当に至福の時間を過ごしました。

vendredi 15 mai 2015

初の西武球場へ行ってきました

GWは初夏のようだと思ったら、今は夏のような天気が続いてます。
mon petit jqrdin の CEO としては、ヨーロッパやアメリカ出身のバラさん達に
このアジアの高温超多湿な気候に順応してもらうしかない、と葉っぱを
かけているところです。(葉っぱはついてるから、いらないか・・・)
とにかく、水のやりすぎ禁物、肥料は少なめに、薬剤散布は必要最小限に、
と日本でたくましくサバイバルしてもらうため、しつけようとしているところ。

去年の今頃は人生初(おおげさ)の京成バラ園を訪問をしましたが、今週は
人生初(おおげさ)の国際バラとガーテニングショーに行ってきました。
西武球場に来るのも人生初。


あら、この膜屋根ステキ! すっきりした曲線のライン、私好み。
でも、その下を見ると、なんだかエレガントな雰囲気のバラ展というより、
「一体何の物産展をしているのかしら?」という印象。
おみやげ屋さんぽい。(辛口・・・)
場内をぐるっとひとまわりして気がついたことは、この急な暑さで
バラの女優さん達、ややお疲れ気味?
「お水ちょうだいっ!」って言っている声が聞こえそうです。
それに 「私達女優さんなのよ!このライトは何?メタルハライドランプでは
せっかくの美貌がだいなしだわっ!」という声も聞こえてきそうでした。
庭の自然光であんなに輝いているデルバールのバラ達も残念ながら、
白い光でちょっと色がさめてみえました。


私の中では、ここがNo.1でした。
長さに沿って、赤と深い緑と小花の白の統一感が非常に美しい。
C'est très élégant, Monsieur Borniche!


この球場の膜屋根とのコントラストもよく考慮されています。
都市景観計画についても同じことが言えるのですが、フランス人の空間の構築の
仕方が感じられました。 マクロコスモスの中のミクロコスモス。 
ヨーロッパの町は高い所から全体を見下ろした時美しくまとまっていますよね。
日本人はまず個々の細部からはいり、全容とのバランスは気にしない傾向があります。
近くでみると、とてもかわいいけど、遠くから見ると、ぼやけがちだったり、
奥行きを表現するより、平らにぺたぺた並べがちだったり・・・。
(ま、軽く流して下さいね。)


このドアや木のセンス良い塗り色が花の色を引き立てていますね。
展示の前に立っていらっしゃったので、少しお話させていただきました。
何と、日本のバラが一番なのだそうです。 日本のバラというのは、
ヨーロッパの種類にしても日本で育てられたバラのことです。
そこは日本人のきめ細やかさですよね。 
確かに日本のバラ愛好家は日本のプロのバラ生産者さんの恩恵を受けて
いると思い、感謝しています。
バラとゴルフを身近に楽しむ環境が整っているんです、日本は。

ちょうど3時になって、デルバールの社長さんと大野耕生さんのバラトークが
あったので聞いてきました。
お二人共なかなか良いことをおっしゃってらっしゃいました。
最後に Arnaud Delbard 氏がジャルディニエが喜ぶバラをたくさん
創って行きたい、といったようなことをおっしゃっていました。
豊かな農業国であることを誇りに思っているフランス人にとって
バラは大地に植える庭バラが原点なんだな、と思いました。
Vive les jardiniers(ères) et vive les rosiers dans le jardin!!!

おまけ。 皆さんボーニッシュさんと一緒に写真をとられていたので、
私もとってもらっちゃいました。

samedi 9 mai 2015

軍曹のバラ

バラって貴族の称号がついているものがいろいろありますが、
時々、キャプテンだの、マレシャルだの、海軍や陸軍の軍曹と思われる
名前もついてますね。
オールドローズのニエル軍曹のバラが咲きました。

インターネットでたまたま Die namen der rosen (ドイツ語でバラの名前)
と言う、いろいろなバラの名前の由来を説明しているサイトを見つけ、そこに
ニエル軍曹のポートレイトがのっていました。


まるでヴェルサイユのバラにでてくるような軍服を着てらっしゃいます。
かっちょいいと言えば、かっちょよくないですか? 何か渋くて素敵。
ニエル軍曹はびしっとしていますが、バラさんの方はどっちかというと、
でれ~んとしてます。 要するに自立してません。
こりゃ、大丈夫かな?とためらったのですが、思い切って地植えにしてあります。
勢いあるバラの葉のイメージっていうと、やや濃い緑で厚めの照り葉で、
上に向かってピーンと伸びてる感じですよね。
しかし、ニエルさんの場合は、黄緑色の透明感ある葉っぱが、重力の法則に従い
下に向かってひらひらしています。 そして茎は細い。
だけど、ひょろひょろと伸びるんで、ねむの木の幹の二股になっている所に
とりあえず、ぐるっとまわしてかけておきました。(ロープか?) すると・・・


重力の法則に従ってたはずなのに、4月半ば頃から重力の法則に反発した蕾が
どんどんつきだしました。
まるでシャンデリアの電球のように、枝の輪っかの廻りにぐるっとつきました。
お外の空中シャンデリアも悪くないわね!
そして、5月に入って、初夏のような日が続き、一斉に開きだしました。

Maréchal Niel
初めはレモンイエローだったのが、だんだん濃いバター(大好き)のような色に
なってきました。


こいつ達は雨が降ると、ぶしゃ~っとなるんですが、運よくずっと雨が降らなかった
ので開ききってくれました。 
花弁数が多いので、コンディションが悪いと開き切らないことがままあります。


「がんばったな、おまえ達」、なんてほめてあげたくなります。
ティー系のレモンのような香りが爽やかなニエル軍曹のバラでした。

vendredi 1 mai 2015

カクテルで乾杯!

とうとう蕾達がポツリポツリと開きだした。
ラフランス、アブラハム・ダービー、レディヒリンドン、パレード、チッペンデール・・・
朝一番、一輪開くたびに、チョキンと鋏で切ってきては
花瓶に挿してきれいな色を眺め、悦に入っていた。
そして、はっと、我に帰る。
「一体、こんなにいろいろな色や形のバラを植えてどうする気だ?」
まるで1/10000(0もう1つ?)のミニ京成バラ園みたいではないか。
私の頭の中は分裂気味に違いない。
そうだ! バラを見ていると躁状態 になるところも怪しい・・・
デルバールだのイングリッシュローズだのクライミングだのオールドローズだの、
伸長力旺盛なバラ達がこのまま順調に育てば、
この小さなモンジャルダンはやつらの何万もの蕾や枝やトゲで覆われた
バラのジャングルになってしまう!
大変だ! 「バラに囲まれて暮らす家」どころか
「バラにからまれて溺れる家」になってしまう!
いつか襲ってくるであろう身の危険に震える自分がいた。
「いや、待てよ。」 そこで不安に揺れる心を落ち着かせる。
もしかして、これは一種の「低炭素化活動」なのではないか?
先月受けた一級建築士定期講習でなぜか記憶に残った言葉が脳裏を横切る。
小さいとはいえ、「都市の低炭素化促進」に則しているではないか?
思わずバラの木に駆け寄り、緑の葉っぱの前で呼吸してみるのであった・・・

な~んて、「植物女子ラベンダー」?のドラマの空想でした。

ここのところ初夏のような天気が続きます。 
アーチに這わせているカクテルが一斉に開きだしました。

Cocktail
カクテルって初夏の陽気な感じ一杯のバラでいいなぁ。
まん中が黄色でまわりが赤の一重咲き。 この素朴さが好きです。
今年は1つ1つの花が去年より心もち大きい感じがします。
肥料をちゃんと上げといたからかな?


下からアーチを見上げてみました。
隙間から朝の光が注ぎます。 眩しい。


丁度真上にベランダがあって見下ろしたところ。
元気な子達だね。
カクテルにオランジーナでカンパーイ!!